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皆様のご利用、心からお待ちしております。 |
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米澤さんの熱い思いが、いっぱい詰まった建物になりました。
生まれ育った小矢部のため、小矢部の木を使って小矢部の職人さんと一緒に作りました。
私たちは地域の木を積極的に利用しています。
今回も80年以上育った木を山から切り出し、屋根を支える梁に使いました。
節のある材料も使い方や見せ方を考えじっくり選ぶことで、十分使えるようになります。
また、近山の木を積極的に利用することは、いろいろなメリットがあります。
運送にかかるCO2の削減につながりますし、住まい手に届ける費用が安価にもなります。
林業家は住まい手の顔を見て仕事ができ、仕事に励みができるでしょう。
そして住まい手も自分の家の材料の生まれを知ることができます。
昔は、当たり前のことだったことが、現在では難しいことになっています。
設計事務所の私たちの仕事は、山と住まい手の双方の手をつなぐことだと思っています。
今回、たくさんの方と手をつなぐことができました。
ラウベが、切り出した富山の木の年輪以上に、地域に根付いてくれるとうれしいです。
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「ラウベ小矢部」は、ゆったりとした素敵な時間をプレゼントしてくれる、そんな癒しの館です。
「ラウベ小矢部」を訪れると、まずは地元の杉で作られたムク板の外壁が印象的です。とっても優しい自然なムク材ならではの外観が、なんともいえぬ心地良さを与えてくれます。
素敵なエントランスから中に入ります。さらっとした空気感、ムク材をふんだんに使った木造の建物ならではの感覚です。 床材もまた、地元のムクの杉材のフロアです。素足で歩いてみてください。冬でも暖か、夏でもべとつかずサラッとしています。ムク材ならではの感じ良さです。
壁や天井も板張りや自然素材の壁仕上げです。空間全て、建物の無垢の構造体の全てで自然に調湿してくれるからこその気持ち良い空気感です。
「ラウベ小矢部」で、見て、さわって、香りをかいで、ゆっくり感じてみてください。色々なあなただけの発見が必ずあります。多くの方に是非この心地良さを体感していただきたい。心からそう願っています。
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「富山の間伐材は、富山で使ってもらいたい」
ぼくがラウベ小矢部のことを知ったのは、エコーウッド富山の米澤さんを取材させていただいた時だ。
土木の仕事をしていた父の姿を見て育った米澤さんは、せっかく植林された森が手入れされず放置され、山が荒れ果てていく現実を知り、心が痛んだと語ってくれた。
そして、何とかしたいという一心で、販売する商品がないにも関わらず、富山県産間伐材の利用を広げるべく会社を立ち上げる。
その行動力に脱帽した。
最近、間伐材をペレットストーブの材料として利用されはじめた。
しかし、間伐材は、資源として燃やす前に、工夫次第でまだまだ利用方法があるはず。
米澤さんは、工事現場用の木製看板を間伐材で製作し、文字を書き換えることで何度でも利用できる商品を開発した。
車で走っていると、工事現場で木製の看板を目にすることが増えてきた。
看板は、利用してはカンナをかけ、その上から文字を書き直し再利用する。
そしてもう使えなくなって初めてペレットストーブの材料として資源へと変わる。
今、日本には間伐材を利用した産業が育っていない。
間伐材の産業が育ってこそ、本物の循環型社会が生まれるのだろう。
ラウベ小矢部も間伐材を利用した建物だ。
「木のある暮らしを体験してもらい、ゆくゆくは木の家に住んでみたいなと思ってもらいたい。」
「でも、自由に使って楽しんでもらえるのが一番嬉しいです」
そう語る米澤さんの想いを一緒に応援したいと思っています。 |